昭和の「あの頃」、テレビ番組を通してみるアメリカンな生活様式の中でも
とりわけ
“食べ物”については、「むむむ、、、それはどんな味がするもん
なんだろう、、、うーん、食べてみたーーい♪」
という衝動にかられたのは
当時の子どもたちだけではなく、大人も絶対にそう思ったはずだ。

たとえば、「ポパイ」に登場するほうれんそうの缶詰は、たぶん昭和30〜40年代
にはなかったと思う。
「うわぁお、何ってこったい!」という状況下においても、
これを食べると筋肉質の体型になり、腕の力こぶには軍艦が大砲を発射して、
むちゃくちゃ強くなれると当時の少年は誰もが思ったが、その缶詰の存在を見ることはなかった。

(番組のスポンサーである不二家が緑色をした「ポパイフーセンガム」を出したが、
残念ながらポパイのように強くなれなかった)


      

またポパイの中でウィンピーが毎回「来週の火曜日には必ず返すから
ハンバーガーをおごってくれよ」
と言っていた。今では当り前のように
食べている
ハンバーガーだが、当時、この食べ物は存在しておらず、
どんなものなかとても魅惑的だった。言葉の響きからきっとハンバーグ
のようなもので、ウィンピーの食べている絵の様子から、それをパンで
挟んだものらしくとにかくウマイものに違いない!!
借金してまでも
食べるに値するもの
だと子ども心に想像した。
→実際、最初に食べた時はむちゃくちゃ美味かったのだ。

「トムとジェリー」「マイティマウス」ではねずみの好物として、三角形で
穴がいくつもあいているチーズが登場するが、これも当時の日本にはなく、
アメリカンな食べ物のひとつだと言えるだろう。

(チーズといえば、石鹸みたいな四角のものを包丁で切って食べるやつか、
ソーセージのようなビニールで包装された細長いやつしか知らなかった)

この三角の穴あきチーズはアメリカでは冷蔵庫に保管されていて、とって
もいい匂いがして美味いものだと想像した。
→実際、最初に食べた時はむちゃくちゃまずかった
。。。というか日本人の食感には合っていないのだろう。

      


「ちびっこギャング」
ではレモネードというものがアメリカの子どもたちが
好んで飲むということを教えてくれた。当時、日本では子どもの冬の飲み物は
ココアか温めた牛乳
(ホットミルクとは呼ばれていない)くらいなもので、
うちなんて貧乏だったから、クリープに砂糖を入れていたもんなぁ。
その後、カルピスをホットで作るとか“強い子のミロ”が登場した。


ちびっこギャング

”チョコバー”の存在もたしかこの番組を通じて知ったと思う。なにやら硬い
ものをかみ切ってクチャクチャと食べていた。チョコバーは前述のものに
比べ、割と早いうちに実際に食べることができた。父がどこからもらって
きたのだ。キャラメルにナックをまぶして、それをチョコレートでコーティング
するのだから、それはそれは甘く贅沢でアメリカンな食べ物だった。

(余談だが、20年前にアメリカ旅行した際に、悪友と「ストリップ」に行った。
となりのアメリカ人はチョコバーをかじりながら、ブラボー♪と騒いでいた。。。
絶対にコイツらは太ると確信した
)


          

アメリカンな食べ物といえば、やはりホットドッグを忘れてはならない。
はすぴーが初めて口にしたのは中学生
(昭和40年後半)の時で、アツアツで
カラシ
(マスタード)がきいていて、そこには
ニューヨークの摩天楼と自由の
女神を仰ぎ見るイエローキャブはイッツア、アメリカン!のそよ風

肌に感じた。←なんじゃい、それは。。。

以来、この年になってもホットドッグは好きで、食べるたびに自由の女神な
イッツア、アメリカン!のそよ風を感じてしまっているのだ。


     

そして、もうひとつアメリカンなものとして、その名もスバリ、アメリカンドッグ
これもたぶん最初のご対面は中学生の時だと思うが、家族旅行をした際にどこかの
ドライブインで出会った。3歳年上の姉
(姉は普通、年上だろ)は既にアメリカン
ドッグデビューをしており、とにかく美味しいから食べてみろと主張し、カラシは
つけすぎてはいけないだの、上手に食べないとケチャップが落ちるだの、棒に当たり
と書いてあったら、もう1本もらえるだの経験者としてうるさいアドバイスして
くれた。
(当たりくじはウソだったが・・・)でも、本当に最初、食べた時は
美味かったなぁ、、、自由の女神なイッツア、アメリカンドッグ!に乾杯♪

さらにアメリカンな食べ物は、ビーフジャッキーも代表選手にしてあげよう。
アメリカ旅行のお土産といえば、このビーフジャッキー、Tシャッ、チョコレート、
マカデミアナッツ、星条旗のボールペンと相場が決まっているようだが、
これらはまた
「貰いたくないお土産ワースト5」とも言われているので、
読者のみなさんは注意した方が良い。


さて、食べ物ネタはこれくらいにして、テレビ番組に見るアメリカンに話を戻すと、
みなさんは誰をみてアメリカンを感じましたか。私たちの世代なら、たとえば
モンキーズアイラブ・ルーシーでは、アメリカンな明るさを、わくぱくフリッパー
名犬リンチンチンでは、アメリカンな動物愛護精神を、キチキチマシン猛レース
フランケンロボでは、アメリカンなアバウトさを、そしてスパイ大作戦
001/7親指トムでは、アメリカンな情報諜報部員の緻密さを感じたことだろう。
(ホンマかいなっ???)

         



しかし、何といってもはすぴーの中のアメリカンな人物は以下の5名である。

1.アームストロング・オズマ

「巨人の星」にでてきた星飛雄馬のライバル「アームストロング・オズマ」、背番号13
星一徹コーチに対して
「OK、ボス」と言ったり「カモン、ヒューマ ホシ」いうセリフ
がアメリカンだった。
合理主義的な考え方をするアメリカ人のオズマにとって「消える魔球」は
アンビリバボーな
「オー!マイガー」であり、その東洋の神秘に半狂乱になってしまうのだ。
帰国する際、飛行機の中で一徹コーチの作った握り飯と「大リーグボール打倒ギプス」
を見て涙ぐむのは浪花節を理解する気のいいアメリカ人である。


         


2.
東京ボンバーズ・助っ人のラルフ

たぶんこの人を知っている方は少ないだろうが、「ローラーゲーム」
東京ボンバーズの助っ人としてハワイから応援に加わった人物。
背番号11、、、だったと思う。年配でありながらそのテクニックはすばらしく、
森のヘッドバットよりも、河野のレッグホイップよりも頼もしく
アメリカンスピリッツを感じてしまった。ついでに
ボビーという若くて
ハンサムなやつもいたが、こいつは弱くてすぐに相手につぶされてしまい、
「使えないやつ」だった。





3.ジェットリンク

「サイボーグ009」に登場するアメリカ人、サイボーグ002。
背番号2
(←背番号じゃねぇーだろ)鼻が異常に高く、髪型もなんとなく
アメリカンだ。
(セットに時間がかかるのがタマニキズ)
「ケッ、俺にも加速装置はついているんだぜぃ」とひねくれるあたりが
アメリカンな不良ぽさを垣間見ることができる。チームワークは苦手ら
しく一人で敵に向かう傾向があるが、最後は009に助けられてしまう。
でも、そんな無鉄砲さもアメリカンぽくて好きだ。





4.ドロンパ

「オバケのQ太郎」に出てきたアメリカオバケの「ドロンパ」。テキサス州出身、
背番号はないが、胸に星をつけている。この星を取られるとオバケの能力がなく
なってしまう。神成(カミナリ)おやじの家に
ホームステイしている。
(一般的には居候というが、、、)
周囲の仲間はオバQのことを「Qちゃん」と呼ぶにの対し、ドロンパは
「おい、Q太郎」と
ファーストネームで呼ぶところがアメリカンぽい。
単に呼び捨てをしているだけという気もしないでもないが、、、、
またドロンパはP子(Q太郎の妹)に対して常に
レディファーストを心掛けている
あたりもアメリカンと呼んでいいだろう。





5.マリリン・モンロー

アメリカ人の女性は全員、金髪で足が長く、やたらとオッパイがでかいと
いうことをこの人から教わった気がする。
背番号はシャネルの5番
(←背番号じゃねぇーだろ)
♪マリリン・モンロー、ノーリターンという歌があったが、
「ノーリターン」の意味がわからず、「ほっかいろーのケイコたん〜!
 
たりらりら〜ん」とか、スーパースリーの「ラリホーラリホー、
ラリルレロン♪」の類のものかと思っていた。
()
大人になってから、あらためてこの人を見るとそそられるぜぃ。




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(原稿:2002.7.22) 

「あの頃」のセピア色の想い出 


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