◆ レーダー作戦ゲーム

 

この類のゲームは、アメリカから輸入・・・というかパクッてきたのでは

ないかと思う。もともと日本人にはこういった発想はないと思う。

メーカーは確か「タカラ」だったと記憶している。

 

このゲームを知らない人のために簡単に説明するならば、

ちょうどノートパソコンのようなものを互いに突き合わせて二人で遊ぶものです。

手元のキーボード側には9×9のマス目になっており、自分の船(戦艦、

巡洋艦、駆逐艦、潜水艦、旗艦など)を配置します。

船はその強さによって、たとえば旗艦は4マス、潜水艦は2マスのように

大きさが異なります。斜めに配置はできません。

 

そしてディスプレイ側は同様に9×9のマス目になっており、これは

相手を攻撃する画面だと想像してください。これがレーダーの役割になっ

ており、ゲームの名前の由来だと思います。

 

従って、横列はA〜I、縦列は1〜9まであります。

まず各自、自分の船を適当に配置します。(この配置の仕方がポイント)

そしてジャンケンで、先攻後攻を決めます。

 

先攻は、たとえば「Cの4 攻撃っ!」と宣言します。

相手はもし、C4に自分の船のいずれかがあれば「命中ぅぅぅ!」と

自己申告しますし、なければ「ハズレぇぇぇ!」と回答します。

 

このようにして相手の船をすべて、沈没させて方が勝者となります。

実際には「地雷」とか複雑なルールもあったが、ここでは省略する。

 

まっ、何とも単純というか、他愛のないゲームだが、はすぴーが

小学生(高学年)の頃は、とても流行っていたゲームであった。

その理由の一つに、このゲームはお手軽であったことがあげられる。

つまりゲーム、そのものがなくとも「グラフ用紙」さえあれば、授業中でも

旅行中でも、いたるところで遊ぶことが可能だった。

授業中に教室の端と端の友達が、指で「Cの4」とか合図している

風景が日常であった時代だ。

この頃「グラフ用紙」は算数とは別の次元で、初めて有効活用されたと

聞いたことがある。

 

実はこのゲームの本質は「自己申告」に支えられている。

つまり「Cの4」に自分の船があった場合、「命中ぅぅぅ!」と宣言

せずに、こっそり船を動かしてしまうことも可能なのである。

「マイ フレンド フォー エバー」という、はすぴーお薦めの映画がある

が、この映画でも「レーダー作戦ゲーム」が出てくる。

「Cの4」は本当は命中なのに、相手にわからぬように移動させてしまう

シーンもあって、子供は意外とズルイものだと描かれていたりする。

このようなゲームを通じて「紳士協定」という制度と、大人のズルさを

学んでいくもんだ。

つまり、「正直者は要領のいいやつには勝てない」という大人のルールを。

 

しかし、勝負にいつも勝っているやつは「何かズイルやつ」というレッテル

をつけられてしまうことになる。

ゲームに負けても、結局は正直な者に「遊ぼうか?」とお誘いがくる。

人生はいつも勝敗がすべてではない。

「ここ掘れワンワン」の事例が示すように、昔から正直じいさんは、「欲」

を持たないことになっている。

 

こんな考え方では、厳しいリストラの時代を生き残っていけないかも知れない

が、「姑息な勝者」にはなりたくないというのが、はすぴーの信念なのかもしれない。

【今回はいやに珍しく、マジになって書いてしまったな】

魚雷戦ゲームとは違うのだ 



 

「あの頃」のセピア色の想い出

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